湯川:今回は箱庭療法について話してみたいと思います。
沢:わかりました。

箱庭療法・・・
セラピストが見守る中で、砂の入った箱にミニチュアを置いたり、砂自体を使ってたりして、表現したり遊んだりするもの
箱庭療法の良いところ
沢:箱庭療法の良いところは、やはり言葉では表しきれないものを伝えられるところですね。言葉にすると限定的になってしまう感情や考えも、箱庭では自由に表現できる。言葉よりも試行錯誤しやすいのもポイントです。
湯川:ミニチュアがあるので、何もないところから表現をするのではなく、手がかりがあるのもいいですね。言葉と違って、表現したものが形としてそこにあるというのもいいと思います。自分の表現をじっくり確かめてみることができます。

どういう気持ちでやると良い?
沢:最初は戸惑うと思います。どんなものを作ったらいいのか、何を置いたら気持ちに合うのか・・・。迷いながらも手を動かしてみることで、自然とフィットするものが見つかる。砂の形を変えてみたり、ミニチュアを動かしてみたり、そういう試行錯誤の過程が大事なんです。わからないところから始めるのがいいんです。
湯川:やってみることが大事ですね。最初から決まった何かを表現しようと思う必要はなくて、やってみることが表現になる。作っていくうちに、自分でも思ってもみなかったものが出来上がることもありますよね。

箱庭を作ることの意味
沢:箱庭を作ることで、自分の気持ちに気づくことがあります。言葉だけで考えていると行き詰まることがある。そんなとき箱庭は新しい視点を与えてくれるんです。
例えば、「温泉ってどんなものか」は言葉だけではわからないですよね。「硫黄が入っている」とか「こういう効能がある」とか言っても、実際に入ってみないことにはわからない。箱庭も同じで、体験してみることで初めて体感として自分の気持ちがわかることがあるんです。
湯川:なるほど。行き詰まったときにこそ箱庭は良いかもしれません。頭で考えていても解決しないことも、箱庭を通して感覚的に整理されることがある。やってみることで、気づかなかった気持ちや、次のステップが見えてくるかもしれません。
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