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プロフィール

登録日: 2019年1月5日

記事 (39)

2026年4月22日3
抑うつを「意味」の側からみる
かまくら相談室では、抑うつを単なる不調や失敗としてだけでは捉えません。これまで外へ向かっていた心のエネルギーが、いったん内側へと退き、自分でもまだ言葉にできていない課題に向き合わざるをえなくなっている状態として見ます。 抑うつは、ただ「元気がなくなった状態」ではなく、これまでの生き方では支えきれなくなっていたものが、切実に姿を現している時期とも考えられます。無理に前向きになろうとしても動けない。頭では分かっていても、心がついてこない。そのようなとき、心の深いところでは、これまで後回しにされてきた感情や葛藤が、ようやくこちらを向き始めている、そういう心の動きかもしれません。 抑うつをすぐに片づけたり、効率よく乗り越える対象として扱ったりしないことが大事です。すぐに答えを出さないことはもどかしいことですが、いま起きている苦しみを、人生の流れの中で丁寧に見つめ、その人の心が何を抱え、何に耐えてきたのかを、急がずにたどっていく作業をカウンセリングの中で行います。 夢や象徴、イメージが助けになることがある 抑うつの体験は、うまく説明できないことが少なくありません。「つらい」と言っても足りな...

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2026年4月10日7
言葉になる前のこころを聴く
大事なものほど、最初から言葉になってはいない カウンセリングを受けに来られる方は誠実な方が多く、「きちんと話さなければ」「自分の状態をうまく説明できなければ」「言語化できることが大事だ」と考えがちです。 たしかに、言葉にすることは大切です。自分の経験に輪郭を与え、他者と分かち合い、少し距離を取って眺めるために、言葉は大きな助けになります。 しかし、カウンセリングでは、大事なものほど、最初から言葉になってはいない、ということです。 悲しみとも怒りともつかない、しんどさ。 人生に対する、漠然とした違和感。 胸のあたりにある圧迫感。 何かは動いているのに、まだ説明できない感じ。 話している内容そのものよりも、沈黙の質や、語りの雰囲気、威圧や幻滅 カウンセリングが出会うのは、しばしばそういう領域です。 ユング派の臨床では、夢や箱庭、描画だけでなく、クライアントの語りそのものも、一つの「イメージの流れ」として受けとめます。すると見えてくるのは、 性急な言語化が、必ずしもこころを助けるとは限らない 、ということです。 言葉にするのが早すぎると、まだ育っていないものにレッテルを貼るだけになっ...

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2026年4月6日2
「影」もう一人の自分
大人になると、「こうあるべきだ」という自分像が、いつの間にか貼り付いてきます。強く、正しく、いつも安定している。その理想像を目指してきたのに、少しでも外れると、急に不安になる。まるで自己評価が「0点か100点か」になっているかのようです。 この“白黒”は、性格というより、心が自分を守るために使っている「早い判断」の型なのだと思います。けれど早さは、時に大切なものを切り落とします。疲れているのに「怠け」と決めつけたり、寂しいのに「弱さ」と名付けたり。そうして切り捨て押し込められたものは、ユング心理学では「影」と呼ばれます。影は、誰にでもあり、自分について回ります。 切り捨てていたはずの「影」と出会う場面は、たいてい“きれいな理想像”が揺れた時です。誰かの一言に過剰に傷つく、急に空虚になる。そんなとき私たちは、早く結論を出したくなります。「私はダメだ」とか、「相手が悪い」とか。けれど本当は、その中間に“まだ言葉になっていない何か”がいて、そこに耳を澄ませる時間が必要なのかもしれません。 もし今日、少しだけ試せるとしたら。「0/100の判定」をいったん保留するのはどうでしょう。点数の幅...

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沢雄司

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