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一人でいるときよりも、正直になる



自分に正直になることは、簡単なことではありません。


「自分はどう感じているのだろう」と考えようとしただけで、少し怖くなることがあります。


もし自分の気持ちに気づいてしまったら、今まで通りではいられなくなるのではないか。

誰かを傷つけてしまうのではないか。

自分が何とか保ってきたものが、崩れてしまうのではないか。


そのように感じる方もいるかもしれません。


その怖さは、決しておかしなものではありません。

心が、それだけ大切なものに触れようとしているからこそ、慎重になっているのだと思います。

一人で考える時間も大切です


一人で過ごす時間は、とても大切です。


静かに考えること。

日記を書くこと。

自分の気持ちを整理しようとすること。


そうした時間には、大切な意味があります。


ただ、一人でいるときほど、自分に正直でいられるとは限りません。


一人で考えているつもりでも、実際には、自分の気持ちを聞くよりも、自分を責める声ばかり聞いていることがあります。


「私が悪かったのかもしれない」

「もっと頑張らなきゃ」

「こんなことで傷つくなんて、弱いのかもしれない」

「まだ大丈夫なはず」


本当は寂しかったのに、平気なふりをする。

本当は疲れていたのに、まだ頑張れると言い聞かせる。

本当は傷ついていたのに、「自分が気にしすぎなのだ」と片づける。


一人で考えていると、気持ちが整理されるどころか、同じところをぐるぐる回ってしまうことがあります。


正直になれないことにも、理由があります


自分の本音がわからない。

何を感じているのか、うまく言葉にできない。

話そうとすると、胸が詰まる。


そのようなことがあります。


けれど、それは心が弱いからではありません。

正直になれないことにも、その人なりの理由があります。


本当の気持ちを感じてしまうと、日常を続けられなくなりそうだったのかもしれません。

怒りを感じると、人間関係が壊れてしまいそうだったのかもしれません。

寂しさを認めると、自分が崩れてしまいそうだったのかもしれません。


だから心は、感じないようにしたり、平気なふりをしたり、「自分が悪い」と考えたりしながら、何とか自分を守ってきたのかもしれません。


本音を話せない人なのではなく、

本音を話せないほど、これまで頑張ってきた人なのかもしれません。


誰かの前で、ようやく出てくる気持ちがあります


不思議なことに、一人ではわからなかった気持ちが、誰かに静かに聴いてもらう中で、ふと出てくることがあります。


「本当は、悲しかったのかもしれません」

「怒っていたんですね」

「もう少し、大切にされたかったのだと思います」

「頑張りたいというより、休みたかったのかもしれません」


そのような言葉は、頭の中で準備してから出てくるとは限りません。


誰かに聴かれながら話しているうちに、少しずつ形になってくることがあります。

自分でも気づいていなかった気持ちが、言葉になって初めて、「私はそんなふうに感じていたのか」とわかることがあります。


本当の気持ちは、一人で頑張って探し出すものとは限りません。

安心できる関係の中で、少しずつ現れてくるものでもあります。


カウンセリングは、本音を無理に話す場所ではありません


カウンセリングは、無理に本音を話す場所ではありません。

心の奥にあるものを、急いで開く場所でもありません。


うまく話せなくてもかまいません。

言葉が止まってしまうこともあります。

何を話したいのかわからないこともあります。

涙が出てくることもあります。


そのどれもが、その人の心の自然な動きです。


心には、心の速度があります。

心には、心の時計があります。

心には、心の言葉があります。


まだ言葉にならないものは、言葉にならないまま大切にする。

話せないことは、話せないこととして尊重する。

急いで結論を出さずに、今ここで起きている気持ちを、少しずつ一緒に見ていく。


かまくら相談室では、そのような時間を大切にしています。


話せるところからで大丈夫です


一人で考え続けても、同じところを回ってしまうことがあります。


そのようなとき、誰かの前で話してみることで、自分でも思っていなかった気持ちに気づくことがあります。


それは、弱さではありません。

心が、少しずつ自分自身に戻っていく過程なのだと思います。


自分に正直になることは、怖いことです。

だから、急がなくてよいのです。


本音を無理に探さなくてもよい。

うまく話せなくてもよい。

まだわからないままでもよい。


安心できる関係の中で、話せるところから、少しずつ。


かまくら相談室では、まだ言葉にならない気持ちも含めて、丁寧にお聴きしています。


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