話して治るというのは不思議 🌟🌟🌟
友達に話してホッとした経験がある方も多いのではないでしょうか。たとえば、ストレスを誰かに打ち明けて気持ちが軽くなることがあるでしょう。それを考えると、「人に話すと治る」ということは自然なことのようにも思えます。
しかし、薬を使ったりせず、ただ自由に話すだけで治るというのは、心に不思議なプロセスがあるように感じます✨。
話さないことから考えてみる 🌱🌱🌱
「うわ、嫌だな🤔」と思うことがあっても、黙っていれば問題が起きず、無事にやり過ごすことができます。嫌なことをすぐ言えない場面も多いでしょう。一時的に黙っていることで問題が解決したように見えることがあります。
しかし、一時しのぎを続けていると、自分の気持ちを伝えていない状況が続きます。「Aさんは自分の気持ちを知らない、けれどBさんは知ってくれている。」、 「親は自分の気持ちを知らない、けれど友達には伝えた。」など、一時しのぎの対象が限定されていれば、孤立感は和らぐでしょう。
さらに、誰にもずっと感情を出さないままでいると、孤立感が強まり、信頼関係を築くのが難しくなってしまいます。
話すことの難しさと、その意味1 ✨✨✨
こうした孤立感は必ずしも永続的なものではありません。自分のことを話し、感情を共有することで、少しずつその重荷を下ろし、居場所を再発見することができます💡。話すことは難しいことですが、ゆっくりと話せるようになります。そして、そこには意味があります。
例えば
「自分の悩みはちっぽけで、カウンセリングに値しないのでないか」
「私の悩みなんて、くだらないのではないか」
「他の人の悩みの方が重大で、私の悩みは大したことが無いのでないか」
こんなふうに、思ってしまう方もいます😔。長年、自分の感情や悩みを押し殺していると、自分の悩みが矮小化されてしまいます。自分の思いを大切なこととして扱わない癖がついてしまっているからです。
自分の悩みをカウンセラーに話し、それを丁寧に聞いてもらうことで、大切にされる感覚を徐々に得られます。そうすると、徐々に自分の悩みも、自分のことも大切にできるようになります。
話すことの難しさの裏に、自分を大切にできない事情があり、話すことを通じて自分を大切にできるようになってゆきます。
話すことの難しさと、その意味2 🌟🌟🌟
「話すのが怖い。」
「なんて思われるか心配だ。」
「悩みを打ち明けたら責められるのではないか。」
こんなふうに考えてしまう方もいます。話すことの難しさは、相手を信頼する難しさからも生じます。「話しても大丈夫だった👌」「話したら、受け止めてもらえた」という経験が少ないと、話すことへの信頼が持ちにくいものです。
自分だけで抱えている悩みは、「こんなことを話しても大丈夫だろうか」「嫌われるのではないか」など、話すことへの不安感が生じます。ですから、話せるところから、話しても問題のなさそうなところから、徐々に話すといいでしょう。
そして話した分だけ、信頼することができ、信頼感からもう少し話すことができるようになります😊。いずれ誰にも話していない、話すことの怖かったことも話せるようになるでしょう💬。
そのとき、相手を信頼できているのです。話すことで相手を信頼し、信頼関係を構築する過程が「話す意味」を生み出します。
話すことが難しいから、話す意義も大きい 🌈🌈🌈
このように、話すことの難しさの裏には事情があり、その事情があるからこそ話す意味があります。容易には話せないことがあるからこそ、それを話せるようになってゆくことに、治療効果があります。
逆に、誰にでもペラペラ話せることであれば、カウンセラーに話す必要はないのです。そんな話は、話したところで治療効果はないでしょう。
この文章を読み、「話しにくいことを話すと治療効果がある」と分かっても、やはり話すのは難しいと感じることでしょう。「難しそうだ」「私にはできそうもない」ここでまた、一人で=心の中で=自己完結して考えてしまっているのです。
しかし、まだカウンセラーに会ったわけでは無いのです。話すことは一人で考えると難しいように思える、それをカウンセリングにおいて時間をかければできるようになるかもしれない。そういうことなのです。ですから、一人で考えても難しいと思うのは当然なのです。
カウンセラーはカウンセリングルームにだけいて、外部であなたと会うことがありません。あなたの知り合いに連絡を取ることもありません。話した内容が事実かどうかも確認をとることはありません。話した内容を誰かに漏らすこともありません🔒。話を肯定的に丁寧にお聞きします。
このようなカウンセリングという特別な関係と環境において、徐々に話せるかどうかを試してみるのです。この、試してみること、チャレンジすること、可能性にかけてみる勇気を私は応援したいと心から思っています。
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